思い込みの恋
~From 開運コラム~
思い込みは、心・情・意の金縛りであり、信念や直感とは異なります。真面目で潔癖な人に多く見られ、本当は誠実で優しいお人柄なのに、思い込みが柔軟性を奪い、頑なな生き方で人生を困難にしているように感じます。
思い込みと直感を混合していらっしゃる方もいますが、この違いは、導き出される経路にあります。
直感は、証明や意図のない微かなもの、思い込みは過去や心情を検証し、自己都合で出した答えを信じきることです。
悩み抜いていますと、ふとした拍子にピンと閃くことがありますが、混乱していた脳が空白を得ることで、潜在意識に最も強く残る事柄を引き出したに過ぎません。つまり、自己回答のシグナルであり、本当の直感とは異なることが殆どです。
思い込まなくちゃやっていけない恋をしている人もいますが、思い込みの恋に、未来を開く力は無いように思います。
今の苦境を誤魔化して自分を納得させるために、無理をして希望や答えをほじくり出しても、解決にはなりません。
人というのは、生きているだけで細胞が生まれ変わるように、思考もそれに伴う状況も変化します。
過去に偽りはなくても、過去と今と未来が、同じライン上に繋がっているとは限りません。
逆に言えば、人の意思や環境は変化するものだからこそ、人生を思い通りに変えることもできるのです。
恋人同士の会話って、魔法がかかっているかのように、甘くて、幻想的で、曖昧…。
ロマンティックというオブラートに包まれていて、掴みどころがない上にコロコロと変化します。
仕事や友人間においては、出来ることと出来ないことをハッキリと言えるのに、恋人だから言えないこともあります。
感性豊かで、雰囲気や相手の心に敏感だからこそ、妙な優しさが仇となって、曖昧にしてしまったり…。
結婚したいね、と言われたら、そうだね、と答える恋人同士。でも、この会話が結婚の約束とは限りません。
この会話は、好きだよ、私もよ、という愛情確認だったり、いずれそうなってもいいね、という意味の場合もあります。
将来を現実的に考えていなくても、ロマンティックなムードをあえて壊す必要などありませんから、騙すつもりも嘘を付くつもりもないけれど、相手を傷つけないように気遣いながら、その場のノリで会話を進めてしまうこともあります。
人の気持ちは変わり易い上に、本音と建前があります。ムードに応じて、嘘か誠か分かりにくい冗談だって言えます。
とっても、微妙で複雑です。状況から信憑性を図らず、額面通りに捉えて思い込んだら、困難を招きます。
恋人の言葉に嘘はなくても、本気かどうかは別物です。
騙されているわけでも、遊ばれているわけでも、嘘をつかれているわけでも、欺かれているわけでもなくて…。
だけど、本気じゃない…ということは有り得ます。本気じゃないことを本気で捉えていたら、歯車が狂い出します。
もし、悲鳴を上げている自分の心を誤魔化し、信念という思い込みで支え、無理に納得させなければ続けられない恋ならば、既に、彼が本気ではないことや、その恋が壊れていることに気付いている証だと思います。
ポジティブなものもネガティブなものも、思い込みは1人決めのカタマリであり、健やかな想念とは違います。
思い込みは、自分と相手を追い詰め、苦しめます。見当違いの努力を重ねて、関係を歪める原因にもなります。
「現状」 と 「相手の本気度」 を正しく見定めるためには、自分自身の思い込みや刷り込みが邪魔をします。
相手に本気で愛されているか否かは、探ったり、問いただしたり、思い込んだりしなくても、自然に実感するものです。
ロマンティックな中で発せられる愛の言葉や表現は、ロマンティックに見合うものである場合が殆どです。
彼の言葉、熱いSEX…。ロマンティックという幻想の中に、揺ぎ無い確かな答えはありません。
思い込みを捨てて、自分の願望や恐れなどの感情も一旦横に置いて、マッサラな目で相手と状況を見て下さい。
何が真実なのかを見て、それを素直に受け入れた時から、的確な判断と対応と解決が可能になります。
確かな答えは、日常にあります。彼の言葉よりも構え方、感情よりも現実、特別じゃない普通の中に…。
That's all for today...good luck !! 20071201writed