愛の波に乗る

~From 開運コラム~


ファッションに流行があるように、愛にも時流というものがあるように思います。

10年程前から数年間は、「何もかもを失ったとしても、それでも貴方を愛してる」 みたいな、破壊を伴う激しい愛情が引き立てられました。普通とか平穏とか…、そういう生活に退屈し、特別な熱さを求め、特別な人生の主人公になることに憧れた時代です。その背景には、バブル崩壊から数年が経ち、ギリギリのプレッシャーが爆発したせいもあると感じています。ノーテンキなお祭気分を体験してきたため、いつ明けるとも分からない抑制に耐えられなくなった人達が、情熱を求め、激しい愛で自分達の欠乏感を埋めようとしたのかもしれません。

ここにきて感じるのは、激しい愛を持つ人達が行き場を失いつつあることです。激しい愛を営むには、それなりのエネルギーが必要です。しかし、殆どの人が、激しい愛を受け止めるだけのエネルギーを有していません。そのため、激しい愛は一方通行となりがちです。激しい愛を持つ人は、エネルギーが強い分、それが満たされなければ人並以上の空しさを味わってしまいます。愛はいつしか恨みとなり、やり場の無い気持ちを持て余して苦しむことになります。

今の愛の時流は、優しい愛です。殆どの人が、誰かの優しさや温かさを求めていることを、日々感じています。国や社会の有り様に失望し、人生や将来の不安を煽られる中、既に、「絶対に大丈夫♪」 と思える確かなものは存在しないことを、嫌というほど思い知らされました。この情勢に慣れたとは言え、人々のエネルギーやモチベーションが下がった状態が普通になっていることも否めず、全体的にお疲れムードが漂っています。人を愛する気持ちは忘れていない、でも、そこから発せられるのは、くたびれた自信のない愛…、そう感じてしまうこともあります。

もはや拠り所にできるのは、人の優しい愛しかないのかもしれません。人の情感…、これほど不確かなものはないと言えますが、これほど心強く、頼りになるものも他にはありません。温かい愛、優しくて柔らかい愛に包まれて、安心して休める場所を探す人が多い今、その時流に乗れる人だけが、サラリと愛の成功を手にするように感じています。

好きな人との間で育まれる特別な愛は、生きる意味にも成り得ます。愛があるから、人は希望を失わずに生きていけるのだとさえ思います。しかし、激し過ぎる愛は諸刃の剣のようなもので、使い方を誤るとお互いを同時に傷付けることもあります。少なくとも、外に出れば緊張感が拭えない今の時代、激しい愛を注がれたり求められることは、負担になります。強すぎる想い、執拗な想いが、相手に危機的恐怖を与えることもあります。激しい愛は、激しい顛末を招きます。

もし今、空しさや悲しみが拭えない愛を抱えているなら、あなたが望む愛を彼に与えてみましょう。彼はもしかしたら、愛し方をまだ知らないのかも…。愛を与えることで、愛を教えることが出来ます。愛を教えることは、愛を導くことであり、愛の押し付けではありません。愛を押し付けますと、無意識に見返りを求め、飢餓感が生じます。寂しさを、嫌味や怒りで表現してしまう人もいらっしゃいますが、攻撃態勢の相手に誠実な愛情を返せる"できた人"は、少ないはずです。愛を求めるならば、愛をもって解決するしかない、そんな風に思っています。

相手への優しさは、弱さや狡さの表れだと見なす人もいますが、真の優しさは強さから生まれるものです。強くなければ、自分にも相手にも、優しい愛を注ぐことは出来ません。強いからこそ、自分と相手の長所も短所も認めて、受け入れられるのだと思います。優しい愛は、受身の退屈な愛ではありません。積極性もありますし、楽しさや明るさもあります。加減を知っている、柔和な愛です。

近づくと温かい、触れてみると柔らかい、こんな優しい愛を経験すれば、その人から離れることは出来ないでしょう。そんな居心地の良い愛なら、時々溺れてしまうかもしれません。でも、その深い愛の中から逃げ出せる人は、殆どいないんじゃないかな?と思います。人の優しい愛はドラッグのような永遠を形成し、逃げ出す気力さえ奪ってしまうのかもしれませんね。一度きりの人生、愛をケチったりせず、相手をメロメロにしちゃってもいいんじゃないのかな♪ 愛は、使っても使っても尽き果てることはありません。女を安売りするつもりはありませんが、勿体ぶって出し惜しみするほど、愛は高価なものじゃない、と思うのです。どんどん愛して、どんどん愛されるべきです。

元気が出ない時には、温かく朗らかに包み込んでくれる太陽のような光、疲れてウトウトしている時には、優しく柔らかい月のような光で、そっと彼を照らしてあげられる女性でありたいし、彼を照らす光を受けて自分も輝き、その光る自分を彼に見せてあげられるのではないかな…と、思ったりしています。ワガママを言ってスポットライトを求めるより、自分自身が輝く光になること、そして、彼と共に輝くために反射反響し合うこと、そのためには、調度良い距離と角度のポジションを占めておくこと…。相手の愛を図るよりも、愛することに真面目でありたいし、後悔しない愛し方を人生を懸けて探っていきたいと考えています。

彼と自分…、どちらかを優先したり、どちらかが我慢するのではなく、お互いを大切にしていくのが愛です。
愛は苦痛を知るためのものではなく、魂に元気を与える魔法の栄養素です。たくましい愛と人生を育てて下さい。
そして、愛の成功を掴んだ優しい人達の仲間入りをして、押し寄せる愛のビッグウェーブにうまく乗りましょう♪

That's all for today...good luck !!   20080210writed 

※鑑定や祈祷におけるご不明点等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。


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